内に開く家

外観
外観からは開口部が見えないつくりになっていますが、内部では十分な採光や
換気が得られるよう、設計面において随所に工夫を施しています。
高さや位置に変化を持たせた外壁や、アクセントにしたルーバー状の開口も
その一部です。

玄関
モダンな外観を通り抜けると出迎えるのは、お施主様お気に入りのウッドパネルが
優しく映える木の温もり空間。
同じく木目の美しいデスクとチェアは、ちょっとした応接にも対応しています。

リビングダイニング①
交友関係が広く、来客のおもてなしも多いお施主様。
ご要望である「人の集まる家」の象徴とも言えるのが、この37畳のリビング
ダイニングの空間です。
ホームパーティに訪れたご友人達を美酒美食やお嬢様のピアノ演奏でお迎えするシーンもしばしば。
写真奥のバーカウンター・ワインクーラーにはご主人こだわりのコレクションが。

リビングダイニング②
ホームシアターとグランドピアノのある、食後も豊かな時が流れる憩いの場。
間接照明とダウンライト・ペンダントライト・スポットライトをバランス良く
配灯することで料理や観葉植物、アートが美しく映え、映像や音楽を楽しむ際には
暗い中でも奥行と表情のある空間が演出できます。

リビングダイニング③
リビングコーナーのソファは、ホームシアターを堪能できるリクライニング式。
オットマンを使って映像の世界にたっぷり浸ることができます。
リビング隣は、フラットな床面でひと続きになった屋外テラス。
大きな開口部によって、リビングダイニングと一体的に使うことができます。

テラス
テラスのウッドデッキには、ヨーロッパの水辺等で多用されるイペ材を採用。
堅く丈夫なイペ材は、色調・質感の経年変化を楽しむことができます。
奥の流し台スペースは、人の大勢集まるバーベキューにも対応したゆとりの広さ。
外壁の高さは、外からの視線が入らず、かつ室内に十分な採光が得られるよう計算。

キッチン
大人数の料理を作ることも想定されるキッチン。
開放感を保ちつつスッキリと見えるよう、オープンカウンターと仕切りパネルを
組み合わせ、ペニュンシュラ型とL型キッチンの融合スタイルにて設計しています。
キッチン奥の窓を開けると、テラスの流し台スペースに食材サーブが可能。
オープンカウンターの水栓はイタリア人建築デザイナーによるドイツ
ハンスグローエ社製、ビルトインした食洗機はドイツ ミーレ社製。

和室
リビングから続く間仕切可能な空間。趣味や来客時の利用の他、
ゲストルームとしての利用も想定しています。
障子は上げ下げタイプで雪見障子風に。
坪庭にはご主人の好きな苔をボウルポットに入れ、縦使いの六方石を添えて。
周囲を住宅に囲まれた中で、しっとりとした落ち着きを与えてくれます。
床柱には、山崎がお施主様と共に材木店に足を運び、光沢の美しいカリン材を選定。

階段
光や視線を通すオープン階段で、開口部のないスペースでも視界が開けて
明るい空間に。

ポーチ
日本庭園のテイストを取り入れた和モダンの外構。
「つくばい」を思わせる水鉢に、植栽のアクセントと玄関前の床に御影石。
緑の透明感が美しいイロハモミジは、秋の紅葉シーズンも楽しみです。

外観夜景
建物の雰囲気に合わせた和洋折衷の植栽が、ライトアップにより豊かな表情を
見せてくれます。
タイル、木、石、コンクリートとの質感の対比も味わえるよう設計。

車庫前アプローチ
重量ある車両の通行を考慮し、タイルでなくヨーロッパの石畳等に用いられる
厚さ45mmのピンコロ石を敷設。ガタつきの原因となる凹凸が少ない、
フラットタイプのものを選びました。

耐震と防音に配慮した鉄筋コンクリート造3階建の住宅。
「多くの人が集まる明るい家」と「屋内の様子が外部に伝わらない家」との両立をテーマに、外観からは想像できない大開口を実現しました。