NEWS

こんにちは。
スタッフ 里沙です。
 
空気が澄んで、急に冬らしくなってきましたね。
 
PAK26_haretahikigi-20140209_TP_V.jpg
 
ここ浜松は温暖な気候で知られていますから、
気温自体は日中なら10℃以上の日がほとんどです。
 
ところが…
冬の浜松は、とにかく風が強い!
 
「遠州のからっ風」
 
と言われる、言わば風物詩。
これが吹くと体感温度は一気に下がります。
 
「からっ風」とは、
山を越えて吹き付ける下降気流のこと。
空気中の水蒸気は雨や雪として山に降るため、
山を越えた浜松には
乾燥した北西の強風が吹きすさぶ、
という仕組みのようです。
 
 
移住組である私は
浜松最初の冬、
「ゴーッ!!!」という音を立てて風が吹き、
街路樹が大きくしなっている街並みに
「台風?」と怯えていました。
 
それどころか
工事監理で現場の足場に上ると、
足場が大きく揺れて…
それはもう、スリル満点です。
 
4477542_m.jpg
 
今となっては、轟音を聞くと
「今年も冬が来る!」と
ワクワクする位には
この風に慣れてきました。
 
 
さて、
浜松の建築設計においても
「からっ風」対策無しには語れません。
 
真冬に、台風並みに強い木枯らしが
玄関を開ける度に入ってくる状況、嫌ですよね。
 
 
例えばこちらの住宅のプラン。
 
からっ風.jpg
 
玄関は通行人からの視線をカットできる
北西にあるのですが、
北西と言えば、「からっ風」の吹いてくる方向。
板塀や樹木を設けることで、
風や西日をカットする計画としています。
 
(2002年 静岡県住まいの文化賞 優秀賞作品)
 
 
クリニックなどの医院建築でも同様で、
待合室に風が直撃しないよう、
風除室の配置を工夫しています。
体調の悪い方が訪れる場所ですから、
室内を暖かく保つことは
医院設計で最も重要なポイントのひとつです。
 
なごみOPS_3044.jpg
 
とは言え、
建築デザインには
風対策よりも叶えたい夢が、
沢山、沢山あるはずです。
 
私達設計者の役割は、
念願かなって出来上がった空間で
どんな季節も快適に過ごせるように、
表立ったデザインだけでなく、
縁の下でも沢山検証を重ねること。
 
「遠州のからっ風」。
浜松の建築士としては
一生付き合う存在です。
 
 
 
(スタッフ:里沙)
 
 
こんにちは。
スタッフ 里沙です。
 
本日は、中区・曳馬にある家具屋さん
【エルムコート様】にて開催の展示会
 
 
に行ってきました。
 
会場は、ヴィンテージのペルシャ絨毯をはじめ、
ギャッベや緞通など、産地もテイストも様々な絨毯が揃う圧巻の空間。
 
たとえばペルシャ絨毯だけでも、
手工業の最盛期で職人の腕もずば抜けていた
1979年イラン革命以前の手織りの作品が、
美術展さながらに並べられています。
 
ペルシャ絨毯というと、
ヨーロッパ各国の王室などをイメージされる方も多いかもしれません。
 
しかし実際には産地や時代により色柄のバリエーションが広く、
ブルー系やモノトーン、直線的な幾何学模様のものなども、
それはそれは美しいのです。
 
2779_s.jpg
 
和室やシンプルモダンのインテリアにもしっくり馴染むものが
豊富にあることを、今回改めて実感しました。
様々な建築とのマッチングの可能性を、
今後追求してみたいと思います。
 
 
今回、主催のリビングサンアイ様よりご案内いただき
素敵な機会を得ました。ありがとうございます♪
 
 
開催は、明日11月29日(月)まで。
ご興味のある方は、ぜひ会場まで足をお運びくださいね!
 
 
 
 
(スタッフ:里沙)
 
 
【works(浜松 磐田)】
 
【top】
こんにちは。
スタッフ 里沙です。
 
緊急事態宣言も開け、
世の中が少し落ち着いたところで、
先日、久しぶりの帰省を果たしました。
 
私の実家は神奈川・平塚市。
せっかくの機会なので近くにある新建築
「小田原文化財団 江之浦測候所」
にも足を伸ばしました。
 
設計は杉本 博司氏。
相模湾を臨む3,000坪のみかん畑(山)が、まるごと
古代遺跡のような、建築・アートの集合体になっています。
全景IMG_4147.jpg
 
 
人間の文明の原初に立ちかえって、
石を積み上げて儀式の場を生むなど
自然発生的なアートとしての建築を体現したのが
こちらの施設なのだそうです。
 
鳥瞰写真。
これでもまだ、敷地の一部です。
MX-2310F_20211128_152654.jpg
 
「測候所」の名のとおり、日の出の軸線に沿った建物配置がベースとなっています。
古今東西の自然の素材が小田原の海や緑と呼応して、
穏やかな光を放っているのが印象的でした。
 
 
断崖絶壁から飛び出すように建てられたこちらの建築は、
ともすれば危険な所にも手すりなどは無く、
ただただ「これより先、立ち入り禁止」を意味する
「止め石」が置かれているのが
利用上のルールです。
 
石IMG_4182.jpg
 
石1IMG_4170.jpg
 
野生の意識に戻れるようなこの場所だと、
こうした「阿吽の呼吸」も
訪れる者に自然と伝わってくるから不思議です。
 
 
JR東海道線「根府川駅」という
のどかな場所が最寄り駅のこちら。
 
IMG_4133.jpg
 
機会があれば皆様もぜひ、
人間本来の姿を体感しに
行ってみてくださいね!
 
 
(スタッフ:里沙)
 
【works(浜松 磐田)】
 
【top】
こんにちは。
スタッフ 里沙です。
 
「鰻」専門店の改修工事の様子をお伝えしました。
 
内装が完成しましたので、
どのように変わったかをご紹介します!
 
 
 
005.JPGのサムネール画像
こちらのBEFORE写真が・・・
 
 
 
このようになりました!
 
after.JPG
 
 
手前の席が入口から見えず、
半個室風の空間になったこと。
 
奥の席が、赤い壁とアートパネルによって
華やいだこと。
 
などに
お気付きいただけたのではないでしょうか。
 
 
 
今回は
造作家具と
壁の一部アレンジ等によって、
より「個室感」や高揚感を感じる空間を
ご提案させていただきました。
 
 
こちらは
打合せ時に所長がお店の大将にご提示した
設計のイメージスケッチです。
プラン1.2.0.jpg
 
 
左下が平面のプラン。
内部の造作家具の他、
外部には石庭や待合ベンチを計画し、
それらをカラーで描き込んでいます。
 
※外部の写真、
別途アップさせていただきます。
趣ある仕上がりになりそうですので、
どうぞお楽しみに♪
 
 
右半分、上下に分けて描いているのは
内観の完成予想図(パース)です。
 
 
出来上がりの写真がこちら。
 
IMG_3199.JPG
IMG_3201.JPG
 
ちなみに壁の赤は
日本の伝統色「京緋色」、
アートパネルは
お店全体のデザインと鰻から着想を得て
選定しました。
 
IMG_3189.JPG
 
 
元々素敵な空間だったこちらのお店、
2日間という工事期間で
更にゆったりとくつろげる空間になったと思います。
 
 
さて、
こちらの「鰻」。
 
目利き、さばき、
炭火焼、味付け、山椒、
そして器まですべてに
大将のこだわりが詰まっていて、
本当に感動の美味しさなのです!
 
ぜひ、お店で体感されてみてくださいね。
 
 
「鰻丸(まんまる)」様、
ありがとうございました!
 
 
 
【店舗情報】
 
 
静岡県浜松市東区大瀬町1602-1
 
 
 
(スタッフ:里沙)
 
 
 
こんにちは
スタッフ初瀬です。

先週は理工科大学主催の公開シンポジウム
「静岡建築未来学」に行ってきました。
“空間と家具をともに作る”を今回のテーマとし、
4人の先生よりお話を頂くことができました。
 
IMG_9958.JPG

1人目の登壇者は宮本 茂樹氏。
宮本氏は椅子づくり職人で世界的技術を持った方だそうです。
静岡県出身で静岡県の家具づくりについてのお話を聴きました。
静岡県の家具は木工中心で特に浅間神社造営で
木工、塗工、彫刻等の名工の注目を集めたといいます。
時代とともに、NCルータでの機械加工も多くなっていく中、
「システムの恩恵は認めるが、システムの奴隷にはなりたくない」
との言葉を頂きました。
便利になっていくことで人の手を動かすことは
少なくなってしまうのかもしれませんが、
便利なものに頼りすぎないようにしていこうと思います。

2人目の登壇者は安東 陽子氏。
布地を使いこなし魅力のある空間づくりに努めている印象を受けました。
いかに自然現象であるかのようにみせるか、
だけど心地良さについて考えすぎないなど
経験豊富なお話とともにその難しさを感じます。
また、写真で見て行った気になることとその場に行くことは全く違うと
強くおっしゃていてプロの方のいう言葉にいつもよりも重みを感じました。
私もいつかは行ってみたいと思っていて安東氏も設計に携わったという
伊東 豊雄氏の「ぎふメディアコスモス」に行くのが
もっと楽しみになりました。

3人目の登壇者(リモートにて)は藤森 泰司氏。
家具設計を空間とともに考えることで使われ方を意識したお話を聴くことができました。
例えば、図書館の本棚を円形にすることで自然の中にいるかのように
思わせる形状にすることや、圧迫感のないように間を開けて配置する等、
空間づくりを第一に考えた家具づくりをしている印象を受けました。

4人目の登壇者は藤江 和子氏。
有名建築家の方々と共に空間づくりに携わる人であり貴重なお話頂きました。
デザインは、素材からということで多様な素材の施工事例のお話でした。
素材の持つ良さを生かし空間づくりをしていることに印象を受けました。
藤江氏も安東氏同様「ぎふメディアコスモス」の設計に携わっており、
様々な閲覧体系を意識して設計されたそうです。
行く前に設計者本人のお話が聞けて良い時間となりました。

共通していたのは、空間を生み出すよう家具づくりをしていること。

さらに心地の良い空間をつくるために
家具、素材にこだわることの重要性を感じました。
 
IMG_9959.JPG

このようなお話を聴く機会を頂きありがとうございました!

(スタッフ:初瀬)

 
 
【works(浜松 磐田)】
 
【top】